二度目、三度目以降に巡る、静かな京都三選|平安神宮・桂離宮・東本願寺

旅行
平安神宮

こんにちは、おなかのーとです。

今回は、二度目、三度目以降の京都旅でこそ訪れたい観光スポットとして、年末に実際に足を運び、特に印象に残った 「平安神宮」「桂離宮」「東本願寺」 の三か所をご紹介します。

いずれも京都を代表する名所で、知らない人はいないほど有名な場所です。ただ、初めての京都観光で巡る定番コースというよりは、すでに清水寺や金閣寺、嵐山などの人気スポットを訪れたことがある方にこそおすすめしたい場所かもしれません。

超人気スポットはひと通り巡った。次はできれば混雑を避けて、落ち着いた京都を味わいたい...そんな気分のときに、しっくりと寄り添ってくれる三か所です。

三つの場所に共通しているのは、広々とした空間の中にある美しさ。静かに歩き、立ち止まり、景色を眺めることで、その魅力がじわじわと伝わってきます。

二度目、三度目以降の京都で、少し視点を変えた観光を楽しみたい方は、ぜひ最後までご覧ください。


神苑の美しさと130年の節目を迎える平安神宮

平安神宮は、平安遷都1100年を記念して明治28年(1895年)に創建された神社で、桓武天皇が祀られています。

久しぶりに訪れた平安神宮は、記憶していた以上に神苑の美しさが心に残る場所でした。広々とした庭を歩いていると、まもなく130年を迎える神社の時間の重なりを、静かに感じることができます。

平安神宮

小川治兵衛による池泉回遊式庭園・神苑

神苑は、総面積約10,000坪の広大な敷地を持つ池泉回遊式庭園。京都・南禅寺界隈や、明治期の外務大臣・陸奥宗光の邸宅(東京・旧古河庭園)の作庭も手がけた作庭家、小川治兵衛氏によるものです。

※神苑の拝観には、大人600円、小人300円の拝観料が必要です。

平安神宮

季節ごとに変わる、平安神宮の表情

王道の観光なら春・秋、静かに味わいたいなら他の季節もおすすめ。訪れる時期によって異なる魅力に出会えるのが、平安神宮の大きな魅力です。

私が訪れた冬の平安神宮は、紅葉の季節も過ぎ、観光客が少なく落ち着いた雰囲気。澄んだ空気の中で、朱色の社殿がひときわ美しく映え、写真を撮るにも最適な季節だと感じました。

春には梅や桜が咲き、初夏には睡蓮や花菖蒲が神苑を彩ります。秋には紅葉が見頃を迎え、しっとりとした色合いの中で、ゆっくり庭園を散策したい方にぴったりです。

平安神宮


日本庭園の最高傑作・桂離宮

日本庭園の最高傑作とも言われる桂離宮。約2万坪の敷地に造られた池泉回遊式庭園で、1615年頃から仁親王、二代目・智忠親王によって、約50年の歳月をかけて完成しました。

皇族であった八条宮家の別荘として築かれ、敷地内には四季折々の景観を楽しめる四つの御茶屋や書院が点在しています。

桂離宮

最初の一歩で心を奪われる、苔の土橋

桂離宮に足を踏み入れて、最初に心を奪われたのが、手すりのない、苔に縁取られたゆるやかなアーチ型の土橋でした。
庭園に溶け込むように描かれた曲線と、耳苔の静かな趣。その控えめで計算された美しさに、これから始まる庭園体験への期待が一気に高まります。

桂離宮

あられこぼしが導く、究極の小路

美しいアーチ型の土橋を渡り、しばらく苑路を進んでからふと振り返ると、小石が美しく敷き詰められた石畳が現れます。
あられをこぼしたように散りばめられた小石は、あられこぼしと呼ばれ、よく見ると中央がわずかに盛り上がり、歩く視線や所作までも計算されていることに気づかされます。
静かに歩くだけで美を体感できる、まさに究極の小路です。

桂離宮

季節ごとに最高の月を眺めるためのお茶室

季節ごとに最も美しい月を眺めるために設えられた、桂離宮のお茶室。

桂離宮


夜の観覧ではありませんでしたが、昼間にお茶室から眺める庭園は、静けさと計算し尽くされた美しさが際立ち、心に深く残るものでした。

桂離宮

お茶室への移動は小舟で

各お茶室の前には船着き場があり、江戸時代、桂離宮では小舟に身を委ね、月を愛でたり、お茶室へ向かう際に水上を移動していたといいます。
静かな水面を滑るように進む小舟を思い浮かべると、この庭園が「眺める場所」であると同時に、「体験する場所」であったことが、より深く伝わってきます。

桂離宮

桂離宮の観覧方法と注意点

桂離宮の観覧は、ガイド付きの予約制で行われています。
人数が制限された中での見学のため、落ち着いて庭園を味わうことができ、写真も比較的撮りやすいのが印象的でした。ガイドもとても分かりやすく、桂離宮の魅力をより深く理解することができます。
観覧時間は朝9時から夕方までで、1日に6〜7回ほどの枠が設けられており、別枠で英語ガイドのコースも用意されています。

当日枠に空きがあれば、現地でチケットを購入することも可能です。私が訪れた12月はオフシーズンだったため、幸運にも当日枠で入場できました。ただ、桂離宮は他の主要観光地からやや離れているため、万が一入れなかった場合の移動ロスを考えると、事前予約をしておくのがおすすめです。

入場時には代表者の身分証明書の提示が必要となります。
なお、お土産物屋さんでは京都御所などと共通のものが販売されていました。

桂離宮

アクセスと帰りの交通手段

桂離宮へは、阪急京都線「桂駅」から徒歩約15分、車で約5分。無料の専用駐車場があります。

私たちはタクシーで訪れましたが、帰りに停まっていたタクシーは1台のみ。結果的にはすぐに乗ることができましたが、この日は来訪者の多くが車利用の印象でした。

タクシー配車アプリで呼べる場合もありますが、入口付近には屋根付きの待機場所がなく、天候の悪い日は注意が必要だと感じました。


明治に甦った巨大木造建築・東本願寺

東本願寺の建物は、江戸時代に度重なる火災によって一度失われていますが、明治時代に再建され、現在の姿となりました。

再建後の建築でありながら、圧倒的な規模感と木造建築としての高度な技術力、そして寺院が歩んできた歴史的背景が高く評価されています。

東本願寺

国の重要文化財に指定された堂宇群

東本願寺の主要な建物である、御影堂・阿弥陀堂を中心とした伽藍、御影堂門、阿弥陀堂門、鐘楼、手水屋形は、2019年に国の重要文化財に指定されました。

いずれも明治期の再建とは思えない完成度で、堂々とした佇まいが印象的です。

東本願寺

世界最大級の木造山門・御影堂門

なかでもひときわ目を引くのが御影堂門。木造建築の山門としては世界最大級とされ、木造の二重門としては日本一の高さを誇ります。

近くで見上げると、そのスケールに思わず言葉を失います。力強さと繊細さを併せ持つ造形は、明治期の職人たちの技と情熱を今に伝えています。

東本願寺

個人的に心惹かれた場所・高廊下

私の個人的なお気に入りは、御影堂と阿弥陀堂をつなぐ高廊下です。静かな回廊を歩いていると、自然と背筋が伸び、心が落ち着いていくのを感じます。

また、御影堂門の彫刻も見逃せません。近くでじっくり眺めるほどに、細部まで施された彫刻の美しさにうっとりと見入ってしまいました。

東本願寺

東本願寺の歩みを知る展示ギャラリー

東本願寺では、「是旋陀羅(ぜせんだら)」と呼ばれる、寺院の再建や維持のための独自の取り組みなど、比較的最近まで続いていた活動の歴史を、ギャラリー形式の展示コーナーで知ることができます。

建物を眺めるだけでなく、そこに至るまでの道のりや人々の営みに触れることで、東本願寺という場所がより立体的に感じられるはずです。

京都駅から徒歩圏内という魅力

東本願寺は、JR京都駅から徒歩約10分。境内からは京都タワーも望め、京都観光の合間にも立ち寄りやすい立地です。

境内は非常に広々としており、観光客が多い日でも、ゆったりとした時間を過ごすことができます。京都駅近くで、これほど静かで開放的な空間に出会えるのは、東本願寺ならではの魅力だと感じました。

東本願寺


三つの場所を巡って感じた、京都という街

神苑、庭園、寺院。それぞれに異なる役割と時間の流れを持つ場所を巡ることで、京都という街の奥行きをあらためて感じる旅となりました。

初めての京都では、どうしても「見たい場所」「有名な場所」を追いかける旅になりがちです。しかし、二度目、三度目と訪れるうちに、静かに歩き、何もせずに佇む時間そのものが、京都の魅力なのだと気づかされます。

今回訪れた平安神宮、桂離宮、東本願寺はいずれも、そんな京都の“余白”を味わえる場所でした。華やかさの裏にある静けさ、長い時間をかけて守られてきた風景の尊さが、自然と心に残ります。

何度も訪れているはずの京都でも、行き先と向き合い方を少し変えるだけで、新しい表情に出会える——。

二度目、三度目以降に行きたい京都観光として、次の旅の参考になれば嬉しいです。

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